本来の道徳教育とは、人類にとってより良い教育環境にするために

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道徳や法律に関して、自身、専門ではないのですが、教育やその環境に十分影響があるので、経験に基づいた考察をここで議論できればと思います。

ちまたでは「道徳の授業が何の役に立つかわからない」という声をよく聞きます。ただ、一方で政治、社会や教育において、道義的な行為などで何かおかしいと思っている人も多くいます。

つまり、道徳教育を推奨するのは多かれ少なかれより良い社会や国にしていきたいという動機があることは明らかです。

しかし、現実問題としてほとんど機能していないのも事実でしょう。そこで、もう少し理解可能な道徳教育を小学校から大学初年度くらいまでのカリキュラムを提示したいと思います。

まず、この一連のカリキュラムを、宗教・倫理、道徳、法律という横の並びにします。なぜかと言いますと、それぞれ人々と社会に関連する役割が違うからです。

宗教・倫理は自発的な善、普遍的な善を考えるもので、何が正義なのかという実践理論です。これは押し付け的な価値ではなく、様々な例から自身の中で醸成していくもので、低学年では深入りしない方がよいかもしれません。

道徳は、地域や国における人々の価値から善悪の判断を行ったり議論するもので、現行の「道徳の授業」に近いものになるでしょう。

最後に法律は集団生活を送るにおいて細かい価値観の違いを超えて問題のない社会を送ることができるためのルールみたいなもので、いわゆる、社会生活を送るにおいて行動の損得勘定の基準のことです。

実は、実社会、または、世界全体を考える場合、この3つの概念が別々に存在し、かつ、密接に関係しあっているということを理解しなければ、意味のあるカリキュラムにならないのです。

小学生には基本的な善悪や共通の作法・マナーを教えることが重要でしょう。疑問を持ったりする児童もいると思いますが、議論するための基礎知識とすればよいでしょう。

中学生になれば、倫理、道徳、法律の違いを教えるのが重要になります。道徳が身近な価値に基づいた善悪の作法とすれば、法律は「最低限の倫理」と言われるがごとく、社会全体の箍(たが)が外れないようにするもの。倫理はより普遍的な善悪、または、正義への判断で法律とは相補的な存在になっています。

法律と道徳は別物であることの理解と、倫理に関しては、深く議論するよりは、世界各国の善悪の価値観や作法の違いなどを学ぶのがよいと思います。余裕があれば、ケーススタディや討論などあっても良いでしょう。

高校では、道徳的な問題意識と法律との関係に集中しても良いかもしれません。というのも、道徳は人の考えや思いに密接する一方で、法律は一律で行為に関して規定するものなので、2つの違いと法律の定め方によってどのような問題が生じたり、モラルハザードが起きたりなどの議論は有効でしょう。

大学に入れば、もっと普遍的な善悪を世界各国との関係性などから議論しても良いと思います。これは、まさにマイケル・サンデルが政治哲学の講義でやっていたようなことですが、小中高での基礎をもとに倫理観や政治的な決定などに広げて矛盾する事柄に対してどういう議論を行うかが中心になります。

ここでの提言は理想なので一貫教育でなければ実現は難しいかもしれませんが、多かれ少なかれこういう方向で行けば、何のために「道徳」と言われていることを学ばなければいけないか理解しやすいと思います。

なぜこのようなことを考えたかと言いますと、話を聞くと、多くの大人や政治家などが倫理・道徳と法律の違いなどあまり理解されていないようなのですね。特に日本人だとすべてを一緒くたにしてしまうクセがあって、議論も収束せずに空気でなんとなく決めている感じがします。結局、効果のない法律などが通ってしまって、裏では関係者が陰口をたたく、という光景ばかり見ているような気がしたからです。

道徳だけではないのですが、学ばせるカリキュラム(授業)の意味を教師も学生もわかっていなければ、長期で見ると無駄な時間を過ごすことにもなっていきます。

意義のある教育のため、このようにカリキュラムを見直すというのは重要になってくると思います。

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この宇宙にある元素と我々の生活との関連とは?高校化学以上の事実!

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化学の元素といえば周期表で、現在、118もの元素が確定されています。よく調べてみると、普段お目にかからないような名前の元素があらゆる製品に使われていることが分かります。

周期表の元素は、高校生の時よく語呂合わせで覚えた記憶があります。いくつかバリエーションもあるようですが、自分の記憶と他のを参照して、最近の発見も考慮すると、次のように覚えるのも楽しいかもしれません。(内容はめちゃくちゃですが)

原子番号1~18
水 兵 リーベ 僕  の  船  なぁに 間が ある シップは すぐ くらあ
H He Li Be    B C   N O  F Ne Na        Mg     Al    Si P       S        Cl Ar

第4周期
閣 下 スコッチ バクロマン 徹  子 に どうせ 会えん が ゲルマン 斡 旋ブローカー
K Ca     Sc Ti     V Cr Mn    Fe Co Ni  Cu         Zn     Ga Ge        As Se Br     Kr

第5周期
路傍の ストロー いじる子 鍋 持って狂って老人パラダイス
Rb          Sr           Y Zr     Nb Mo     Tc Ru  Rh   Pd
銀行カードin、スースー すべってる。 行くぜ!
Ag Cd     In        Sn          Sb    Te          I Xe

第6周期
香 芝(カシバ)のラーメン店、  ハーフ タンタンメン、練乳・お酢 入り自白
Cs Ba     [La.]                        Hf       Ta W                Re      Os         Ir    Pt
金髪 ハゲ たり 生 ビールで ポーズ  あとで 乱写
Au    Hg    Tl   Pb Bi               Po          At      Rn

第7周期
フ ランス人の 悪 老婦、ドブで すぐ ボウリング 始めた ダサい老後
Fr Ra          [Ac.] Rf      Db        Sg    Bh             Hs Mt    Ds      Rg
コップにほんと触れろ モスクワ、レバーで、テネシーは、おっかねー
Cn  Nh       Fl    Mc             Lv              Ts                  Og

では、1つずつ簡単に説明したいと思います。(左の数は原子番号です)

1、H(水素):宇宙で最も豊富に存在します。空気中で燃え、爆発性がある気体です。白金やパラジウムに吸収される性質を持っています。

2、He(ヘリウム):あらゆる気体のなかで最も液化しづらい気体、そもそもは、太陽光のスペクトルから発見され、未知の元素によるものとされていました。

3、Li(リチウム):金属の中で一番軽く、比熱が最も大きいものです。常温で水と反応します。双極性障害の薬、充電式の電池に利用されています。

4、Be(ベリリウム):熱に対して安定し硬度が大きいため、セラミックスや原子炉の減速材の原料となっています。

5、B(ホウ素):融点が高く硬度も大きいため、耐熱ガラス、電気の絶縁材、防弾チョッキなどに使われています。

6、C(炭素):とても固いダイヤモンドも、柔らかく電気を通す黒鉛も炭素でできています。

7、N(窒素):常温では反応しないですが、いろいろな化合物があり、硝石、アンモニアなどが有名です。ほかにもたんぱく質(アミノ酸)を作る元素で有名です。

8、O(酸素):地球で一番存在量が多い元素です。ものを燃やしたり酸化したりするのに使われます。酸素分子に酸素原子が結合するとオゾンになり、殺菌・漂白などに使われます。

9、F(フッ素):非金属元素で最も反応しやすく、毒性が強い気体でもあります。フッ素樹脂など化合物は人々の生活に役立っています。

10、Ne(ネオン):宇宙で5番目に多く存在する元素ですが、地球には少ない量しかありません。希ガスの一つで放電管などランプやレーザーに使われます。

11、Na(ナトリウム):ナトリウムは金属で水などに入れると爆発的に反応します。還元剤や原子炉の放熱材などに使われています。また体内でも神経や筋肉などの動きを調整するのに使われています。

12、Mg(マグネシウム):火をつけると高温で発火して強い光を放つ金属です。合金にも使われていますし、人間の体にも必要なミネラルになります。

13、Al(アルミニウム):軽合金、建築、缶や食器など様々なものに加工されています。ほかにミョウバンもアルミニウムの化合物で古くから医薬や添加物などに使われていました。

14、Si(ケイ素):昔はレンガや陶器に使われていました。空気中で安定した元素です。そのためシリコン樹脂など接着剤や潤滑剤などに使われています。また、半導体の材料にも使われています。

15、P(リン):マッチなどの化学原料で有名な元素です。骨の重要成分でもあり、動植物にも多く存在しています。

16、S(硫黄):火山地帯でよく見る非金属元素です。硫酸、化学薬品やゴムを作るのに重要な元素になります。アミノ酸のメチオニンやシステインにも含まれています。

17、Cl(塩素):ほとんどすべての金属と化合します。酸化力が強く、漂白、滅菌などに使われ、ポリ塩化ビニルなど様々な化学製品を作るのにもつかわれます。

18、Ar(アルゴン):地球上で初めて発見された希ガスです。レーザー、金属の放電・融解(溶接)などに使われています。

19、K(カリウム):銀白色の金属で水に入れると激しく反応します。工業的には原子炉の冷却材として利用していますが、人間などの動物にとっても重要なミネラルの一つになります。

20、Ca(カルシウム):炭酸カルシウムといえば、大理石、方解石、石灰石の名前で有名です。工業的にも多く使われますが、動物にとって重要なミネラルの一つにもなります。

21、Sc(スカンジウム):原子番号の最も小さい希土類元素になります。特殊光学コーティングや原子炉の中性子フィルターに用いられていますが、存在量が少なく高価な元素です。

22、Ti(チタン):耐熱性があり、腐食されづらいため海水にも強い金属です。航空機や船舶の材料にもなり、様々なところで使われています。二酸化チタンは光を当てると汚れなどを分解します。

23、V(バナジウム):合金などの成分で、軽くて変質しづらいようです。酸化物は硫酸製造などの触媒として使われています。ほかには顔料や塗料にも使われます。

24、Cr(クロム):ステンレス合金、顔料、研磨剤などあらゆるところに使われている元素です。名前の由来は「色」で、クロム化合物は鮮やかな色をを持っていることからつけられたそうです。

25、Mn(マンガン):磁性の材料、回路の抵抗、鉄鋼などの添加剤など様々なものの強度・耐食性を上げるのに使われています。乾電池の材料としても有名です。

26、Fe(鉄):触媒、鋼・鋳鉄をはじめ様々な用途があります。導電性や磁性にも富んでいるため、あらゆる技術製品にも使われています。

27、Co(コバルト):強磁性体で電池・医療・その他工業用の材料に使われています。悪性の貧血を防ぐビタミンB12の分子の中心にコバルトが結合していることも有名です。

28、Ni(ニッケル):強磁性を持つ元素。ステンレス鋼、触媒、電極、メッキ、硬貨、MIRの磁気シールドなど様々なところで利用されています。

29、Cu(銅):人類が初めて大量に生産した金属です。熱や電機の良導体のため、電線などに使われています。亜鉛とは真鍮をつくり、スズとの合金が青銅になります。

30、Zn(亜鉛):電池の電極以外に、ゴムの添加剤、塗り薬、サプリメント、真鍮、ボタン型電池など幅広く使われています。

31、Ga(ガリウム):柔らかく融点が水銀に次いで低いことが分かっています。また、液体になっているのが摂氏30℃から2400℃で液状の温度範囲が一番大きい元素になります。半導体などに使われています。

32、Ge(ゲルマニウム):空気中で安定した元素。初期のころの半導体に使われ、ほかにも触媒、蛍光体、光学レンズの添加物にも利用されています。光ファイバーのコアの屈折率を上げるのにも使っています。

33、As(ヒ素):化合物は毒性を持ちます。半導体の材料などで有名で、ほかにも化学・医薬製品に使われています。

34、Se(セレン):半導体の材料のほか、様々な精密機器に利用されます。ほかにも、顔料、触媒、殺虫剤にも使われています。動物にとって必須のミネラルでもあります。

35、Br(臭素):常温で液体の非金属元素で刺激臭を放ちます。色素、医薬、農薬の原料などに使われています。粘度は水とほとんど同じですが、密度は3倍になります。

36、Kr(クリプトン):希ガスでありながらKrF2などの化合物を作ります。放電管、レーザ、閃光電球などに応用されます。アルゴンよりもフィラメントを長持ちさせます。

37、Rb(ルビジウム):水と激しく反応して水素を作ります。原子時計、太陽電池、特殊ガラスの添加剤などに使われています。スペクトルがルビーのように赤いためルビジウムと命名されました。

38、Sr(ストロンチウム):空気中では灰白色の酸化被膜を形成します。花火、顔料、磁性材料、X線の遮蔽剤などに使われています。

39、Y(イットリウム):イットリウム鉄ガーネットなどの磁性材料、超伝導、セラミック、赤色蛍光体、光ガラス、合金の添加剤、触媒、原子炉の材料など様々なところで利用されています。

40、Zr(ジルコニウム):耐食性は大きいですが、粉末は発火・爆発性があります。核燃料の被覆管、永久磁石、合金、顔料、セラミックなどに使われています。ダイヤモンドの代用品としても有名です。

41、Nb(ニオブ):広く分布している元素です。合金は強度が高く変質しにくいです。コンデンサーや超伝導の材料として使われています。

42、Mo(モリブデン):食物にも含まれていて人体に必要な微量ミネラルになります。合金においてモリブデンを入れると固くなる性質があるので、航空機やロケットの材料に使われています。

43、Tc(テクネチウム):テクネチウムは放射性が強くすべて崩壊してしまって、現在、自然界に存在していない元素です。しかし、医療用のトレーサに使うためにモリブデンから人工的に作っています。

44、Ru(ルテニウム):希少な元素で主に触媒として使われます。天然ガス、石炭をルテニウムを触媒として石油のような液体燃料を作ることができます。

45、Rh(ロジウム):2番目に希少な元素です。主な使途は、触媒として有害排気ガスを低有害化することです。

46、Pa(パラジウム):貴金属の一つで触媒、合金、電気回路の一部に応用されるほか、金と混ぜてホワイトゴールドという宝飾品にも使われています。

47、Ag(銀):金属の中で最大の熱・電気の伝導性を持っています。現在でも様々なところに使われていますが、光に敏感なため写真関連に使われていました。

48、Cd(カドミウム):展延性の大きい金属です。メッキ、電池の電極などに使われています。毒性が分かる前までは絵の具の材料でも使われていました。

49、In(インジウム):炎色反応が藍色から命名された元素です。半導体の材料、また、液晶の色を表現するのにもつかわれています。酸化インジウムスズは透明で電気を通すのでタッチパネルなどに使われています。

50、Sn(スズ):天然元素で一番、安定な同位体が多い元素です。メッキ、合金、導電ガラスなどに使われています。ちなみにブリキは鉄のスズメッキのことです。

51、Sb(アンチモン):硬くてもろい半金属です。車のバッテリーの鉛電極の強度を上げるのに使われています。また、プラスチックやゴムを燃えにくくする添加剤にも使われています。

52、Te(テルル):陶磁器の釉薬(ゆうやく)、デジタルカメラのCCDの材料、冷却装置、太陽電池、合金の添加剤などに使われています。レアメタルですが人体に毒性があります。

53、I(ヨウ素):ドライアイスのように昇華性がある元素で蒸気は紫色をしています。医療でも使われていますが、海藻などにも含んでいて、甲状腺を健康に保つことでも有名です。

54、Xe(キセノン):希ガスですが、まれにフッ素や酸素と化合します。他の希ガスと同様、電球に使われます。キセノン電球は黄色が少なく自然な光を放つため、映写器や高級車のヘッドライトなどに使われています。

55、Cs(セシウム):もっとも融点が低くアルカリ金属の中で最も反応性が強い元素です。医療・工業にも応用がありますが、セシウムの原子時計は1兆分の1秒まで計ることができます。時計の構造などにもよりますが3000年から3000万年でたった1秒の誤差しか出ないようです。

56、Ba(バリウム):X線造影剤(硫酸バリウム)に使われるのが有名な元素です。密度が高く、純粋なバリウムは水やアルコールにも反応するため、石油中に保存します。

ここからランタノイド「原子番号57~71」

57、La(ランタン):スマート材料といわれ、温度や電圧の変化に対して変化する物質です。また、ランタンの入った光学レンズは屈折率が高くゆがみが少ないのも特徴です。ほかにも触媒、合金、超伝導、ライターの火打石など様々なところで使われています。

58、Ce(セリウム):ランタノイドの中で最も多く産出するものです。現代の車のハイテク機材の原料、紫外線カットガラスにも利用されています。

59、Pr(プラセオジム):本来は銀白色の金属ですが、酸化すると黄色に変色します。ガラスの釉薬(緑色)や永久磁石の材料、溶接用のゴーグル、光の伝わり方を遅らせる、など様々なところで利用されています。

60、Nd(ネオジム):ネオジム磁石で有名な現在最も強い磁石を作ります。自身の重さの1000倍の磁力を発揮します。オーディオ機器や電気自動車などのモーターに使われています。

61、Pm(プロメチウム):極めて強い放射能を持つので、地球上で安定した形ではほとんど発見されません。しかし、わずかながらウラン鉱石中に存在し、原子力電池の材料として使われています。

62、Sm(サマリウム):コバルトと永久磁石を作ります。ネオジム磁石よりは弱いですが、高温でも磁力を保つ特徴があります。また、半減期が1080億年と長いため年代測定にも使われます。

63、Eu(ユウロピウム):比較的柔らかく蒸気になりやすい元素です。赤色の蛍光体として、ディスプレイ、LED、紙幣などに使われています。

64、Gd(ガドリニウム):原子炉の中性子を制御したり、MRIの造影剤に使われます。ほかに、ガドリニウムは磁場の中で加熱すると速やかに熱を発散して周りを冷やす作用があるようです。

65、Tb(テルビウム):電流を流すとその変化に合わせて変動する磁気ひずみという特徴を持っていて、インクジェットプリンターの印字ヘッドに利用されています。ほかには蛍光性からディスプレーにも使われています。

66、Dy(ジスプロシウム):強力な磁石の添加剤に使われています。光エネルギーを蓄えて発光する性質があるので誘導灯などの塗料に利用されています。

67、Ho(ホルミウム):原子炉から出る中性子を吸収する役割を担っています。ホルミウムレーザーは熱が生じにくいため医療用に使われています。

68、Er(エルビウム):信号を増幅する特徴があります。海底の長いケーブル中の信号が劣化しないようにエルビウムが使われています。ほかにガラスをバラ色に着色するのにも使っています。

69、Tm(ツリウム):レーザーなどの増幅、携帯型医療用スキャナーのX線源に使われています。

70、Yb(イッテルビウム):圧力をかけると電気伝導率が変わる特徴を持っています。これを利用した精緻な圧力計を作っています。ほかにも、着色、合金の添加剤、増幅器などにも使われています。

71、Lu(ルテチウム):ランタノイドの中で最大の密度・融点を持つ金属です。現在、分離に手間がかかるため工業的な応用は進んでいませんが、半減期357億年なので、年代測定に利用しています。

ここで、ランタノイドは終わります。

72、Hf(ハフニウム):Zrによく似ていたので、Zrといわれていたうち4%がHfと判明しました。原子炉の中性子の捕獲に使われていて、そこがZrと性質が全く違うところです。

73、Ta(タンタル):融点が高く耐浸食なので安定した性質を持っています。人体にも無害なので人工の歯や骨にも利用され、電子機器における非常に小さなコンデンサーを作るのにもつかわれています。

74、W(タングステン):融点が金属の中で最高、また、電気抵抗も大きいのが特徴になります。膨張率も低く鉄の3分の1程度です。また、タングステンカーバイドは非常に硬く鋼鉄の100倍の硬さになります。

75、Re(レニウム):熱伝導度が大きく、Wに次いで融点が高い金属です。1925年に発見された最後の安定元素でもあります。用途は、合金、電気の接点、触媒など様々です。

76、Os(オスミウム):もっとも密度が大きい元素です。油や脂肪とよく結合しやすい性質もあります。イリジウムとの合金は固く酸やアルカリに強いため万年筆の先に使われています。

77、Ir(イリジウム):不活性な元素で王水にも反応しないことで有名です。隕石に多く含まれていています。イリジウム合金はひじょうに硬いため点火プラグの先などに使われています。

78、Pt(白金):安定な元素で全体の60%は産業用に使われています。白金カイロでも有名ですが触媒としての工業利用が有名です。ほかにも電極や医療などでも利用されています。

79、Au(金):展延性が金属の中で最大の元素です。地殻における存在確率は銅の1万分の1という希少な金属でもあります。装飾品や電子機器などいろいろなところで使われています。

80、Hg(水銀):常温で液体の唯一の金属になります。蒸気に毒性がありますが、照明機器、合金、塗料などさまざまなところで応用されています。

81、Tl(タリウム):人体に毒性がある重金属ですが、超伝導などに使われます。医療では心筋シンチグラフィーに使われていますが、極微量なので心配はないようです。

82、Pb(鉛):毒性があることが有名です。ベートーベンのいた時代、鉛の鍋でワインを煮詰めていました。彼はワイン好きだったため、晩年の様々な病状は鉛中毒だったと言う人もいます。(諸説あり)蓄電池、X線の遮蔽材、はんだなど様々な用途があります。

83、Bi(ビスマス):鉛に似て高密度、低融点のため鉛の代替材としてもつかわれます。磁性材料や合金にも使われますが、ビスマスの化合物、次硝酸ビスマスは胃腸薬として利用されています。

84、Po(ポロニウム):放射性物質で半減期も短くアルファ線を放出するため体内に取り込むと非常に危険な元素です。マリ・キュリーによって発見されたことは有名です。

85、At(アスタチン):半減期が短いため自然ではほとんど存在しません。ビスマスにアルファ粒子を衝突させて人工的に作られます。工業などには応用しづらいですが放射能があるため、がん治療用に期待されています。

86、Rn(ラドン):最も重い気体で最後の希ガスといわれています。岩盤が花崗岩のところに高濃度で存在していて、放射能を持っています。

87、Fr(フランシウム):放射性のアルカリ金属で半減期が最長で22分の短い元素です。自然にもごくわずかですが存在していて、人工的にも生成できますが、詳しい性質や用途はまだわかっていないようです。

88、Ra(ラジウム):放射性があり、空気中で酸化する性質があります。かつて時計の蛍光塗料として使われていましたが、健康被害があることで使われなくなりました。現在では放射線治療で使われています。

ここからアクチノイド「原子番号89~103」

89、Ac(アクチニウム):暗い場所で青白く光る密度の高い金属です。アルファ粒子が放射しているため青く光って見えます。自然界にも存在しますが半減期が短いので、ラジウムに中性子を衝突させて作ります。

90、Th(トリウム):地球上に最も多くある放射性元素になります。空気中では安定していますが粉末は発火性があります。廃棄物の毒性が少ないので原子力発電に使われます。ほかにもガス灯の中心の繊維にも使われています。

91、Pa(プロトアクチニウム):トリウムが崩壊してプロトアクチニウムができます。その後さらに崩壊してアクチニウムになります。研究用以外では海底沈積層の年代測定に使われています。

92、U(ウラン):ウランは天然に存在する元素の中で原子番号が最も大きいものです。中性子を当てると核分裂が起きるため、そのエネルギーを発電などに利用しています。

93、Np(ネプツニウム):ウランに中性子を衝突させて作った放射性元素で半減期は200万年です。Np以降の元素を超ウラン元素といいます。

94、Pu(プルトニウム):ウランから人工的に作られる元素で、宇宙探査の人工衛星に使われる原子力電池にも使われます。

95、Am(アメリシウム):これも超ウラン元素になります。煙警報器、金属の厚さ計測器、などに使われています。

96、Cm(キュリウム):強力なアルファ線を出す元素です。研究用以外では宇宙探査で岩石などにアルファ線を当てて分析するのに使われています。

97、Bk(バークリウム):アメリシウムにアルファ粒子を衝突させて作った人工元素になります。銀白色で柔らかいですが放射性が強い性質を持っています。

98、Cf(カリホルニウム):キュリウムにアルファ粒子を衝突させて作ります。とても優良な中性子線源で、1マイクログラムで、1分間に1億3900万の中性子を放出します。核燃料への着火、医療用のスキャンなどに使われています。

99、Es(アインスタイニウム):水爆の中のウランが中性子を吸収、Cf253ができてから崩壊してできる元素になります。

100、Fm(フェルミウム):これも水爆実験の灰から発見された最も大きな超ウラン元素になります。20種の同位体の中で最も長い半減期を持つものが100日となります。

101、Md(メンデレビウム):ここから超フェルミウム元素と呼ばれます。アインスタイニウムにアルファ粒子を衝突させて作っています。

102、No(ノーベリウム):半減期が短い元素で、ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルにちなんで命名されました。

103、Lr(ローレンシウム):半減期が短い元素で、加速器を発明したアーネスト・ローレンスにちなんで命名されました。

ここで、アクチノイドは終わります。

104、Rf(ラザホージウム):遷移元素に含まれる最初の超重元素になります。原子核を発見したアーネスト・ラザフォードにちなんで命名しました。

105、Db(ドブニウム):アメリシウムにアルファ粒子を衝突させる方法と、カリホルニウムに窒素イオンを衝突させる方法で作られます。

106、Sb(シーボオーギウム):アクチノイドの大半を合成した、グレン・シーボーグにちなんで命名した元素です。

107、Bh(ボーリウム):前期量子論に貢献したニールス・ボーアにちなんで命名された元素です。半減期は61秒となります。

108、Hs(ハッシウム):加速器で鉛に58Fe イオンを衝突させて合成します。半減期は30秒です。

109、Mt(マイトネリウム):一度に合成できるのは数個の元素だけになります。ビスマスにFe-58イオンを衝突させて作ります。核分裂の発見者、リーゼ・マイトナーにちなんで命名されました。

110、Ds(ダームスタチウム):同じ族の白金に似ているといわれていますが、極めて不安定な元素になります。

111、Rg(レントゲニウム):ヴィルヘルム・レントゲンにちなんで命名されました。加速器で合成され貴金属に似た性質を持つといわれています。

112、Cn(コペルニシウム):コペルニクスにちなんで命名されました。鉛に亜鉛イオンをぶつけて生成します。わかっていないことも多く、金属でありながら標準状態では気体なのではと予測されています。

113、Nh(ニホニウム):Zn-70イオンをビスマスに衝突させて生成する元素になります。日本にちなんで命名されました。

114、Fl(フレロビウム):プルトニウムにCa-48イオンを衝突させて合成します。金と反応することが分かっていて、化合物を作る最も大きい元素といわれています。

115、Mc(モスコビウム):アメリシウムにCa-48をぶつけて作ったもので、半減期は1秒ちょっとです。フレロビウムの3年後に作られたのですが、正式名称が決まるまでウンウンペンチウム(Uup)と呼ばれていました。

116、Lv(リバモリウム):キュリウムにCa-48を衝突させて作りました。半減期はミリ秒のオーダーですが反応性があります。

117、Ts(テネシン):バークリウムにCa-48をぶつけて作ります。最も重いとされるハロゲンです。

118、Og(オガネソン):CfとCa-48とで作ります。新しい希ガスですが、その性質は分からないことが多いようです。同位体の半減期はミリ秒単位だそうです。

原子番号大きいほど元素は不安定になる傾向があります。自然界にはウランまでしかありません。これから先、新しい元素は合成されていくと思われますが、現在の予測では137か172に限界があるといわれています。技術の発展次第でどこまで合成できるか期待されます。

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いまさら聞けない、量子コンピュータって何?普通のコンピュータとどこが違うの

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この間、ある方と量子コンピュータの話になったのですが、本や記事の説明があまりに専門的で分かりづらいと聞きました。

ネット、新聞やテレビでも昨今よく見る量子コンピュータですが、一般の人、特に文系といわれている人たちにわかりやすい説明がほとんどないのが現状でしょう。

そこで、今日は量子コンピュータが普通のコンピュータと何が違うのか、実現できると何がすごいのかを、わかりやすく説明できればと思います。

普通のコンピュータというのは、ノートパソコンのほか、スマートフォン、タブレット、家電製品のコントロールパネルなど大小考慮すると様々なところに使われています。

いわゆるデジタルといわれている部分です。デジタルというのは、0や1などの組み合わせで信号や操作をするシステムです。01であれば電気のオン・オフで操作できるので、機械側からすると扱いやすくなります。

コンピュータというのは、そういうものの大きな集まりと考えるとよいと思います。

では、そういうシステムを作るのにどうするかというと、まず、ある程度の電子の集まりを扱える素子を用意します。これが、有名な半導体です。

いくつかの半導体をくっつけると、トランジスタやダイオードという「切り替え」に使われる回路の素子ができます。

それと他の回路、抵抗などを使って、01を入力・出力できる回路を作ります。これをゲートといます。

そのゲートを多数用意してそれらを組み合わせることによってコンピュータができるのです。(現実はもっと複雑ですが、簡単に言うとこんな感じです)

結構、道のりが長いとお気づきになったのではと思いますが、これが普通のコンピュータです。

量子コンピュータというのは、その半導体、トランジスタやダイオード、ゲートなどの「中間管理職」を使わずに、電子などの量子的な性質を直接使ってデジタルのシステムを作ろうというものです。

つまり、流通経路がほぼ直なので、計算がひじょうに早くなるというのが量子コンピュータの仕組みなのです。

実際どうやってつくるの?となりますが、理論的には、電子などの物理的な性質を組み合わせてデジタル的なものを計算に利用する感じです。

現在もいろいろ進展しています。技術的にいろいろ大変なところもありますが、新たなものとして人類に何らかの成果は提供されることと思います。(100%どうこうなるとは言えませんが)

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成人年齢18歳への引き下げからみる、日本の社会と教育の問題点とは?

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時代が変われば状況や環境に合わせて、いろいろなものを変えていきます。そのプロセスにおいて、なぜ変えるのか、何を変えるのか、変えたら何が起きるのか、という議論は正しく行うべきです。

しかしながら、日本では、そういう議論の仕方があまり上手でないように思うのは自分だけでしょうか?

何のために18歳成人かといえば、人によって18歳から就業したり、結婚したり、社会的に独立して行動しないといけないこともあるからです。

もちろん、学問を続ける人もいますし、20歳以降もすぐに独立できない場合もあります。その場合は、親などと相談しながら、援助してもらったり、進学ならば奨学金など借りたりで柔軟に生活を送っていくのです。

ただ、昨今の議論を聞いていると、「法律では18歳が大人だから、18歳で必ず親に無断で大きな契約を結ばないといけない」というような風潮で話されるように思えます。

まぁ、これは極端ですが、「18歳はまだ未熟だから詐欺などに騙されやすい」から、法律改正反対!など、押しなべて議論してしまう傾向はあります。そうなると大人ってどう定義するの、というそもそも論になりますが、そんなことをすれば収拾がつかなくなるでしょう。

例えば、生物学的には個人差はあるにせよ、15歳を超えれば、大体、大人です。

しかし、特殊詐欺やネット詐欺などだまされるかどうかで言えば、20代、30代以上でも被害にあいます。

そこで、経済的など社会的に責任をとれるのかどうかが基準になると思いますが、次の議論も出てきます。

現在、20代・30代の投票率が低く、選挙に行くのは50代以上が多いのです。となれば、政治的に社会を理解して責任が取れるには、もっと年を重ねなければいけないとも言えます。(これは民主的な国では日本に顕著な現象ですが)

結局、大人であるかどうかは、個人差、地域差、知識差など様々な基準で変わってきます。

本来ならば、学校やセミナーなど、18歳になる前に、必要な情報や判断材料を教育すべきなのです。法律だけですべては良くならないということです。

ここで思うのは、日本の学校で生徒が大人になっていくように教育しているのかという疑問です。なにか、受験のために他のことはなるべく省いて大学などに送り出しているようにしか見えないのです。

つまり、本当の意味で責任をとれるように教育していないように思えます。

他の方も言っていますが、学校で教えなければいけないことで、「お金のこと」「人とのコミュニケーションの取り方」も加えるべきとよく言われますが、法律や政治もの本質的なことも教えるべきだと思います。

大人になってからも学ぶべきことはあ少なくありません。もっと自由に学べたり、意欲があれば、国や地方自治体も援助するプログラムがあってもよいでしょう。

いずれにせよ、問題と、それを解くための公式、そして答えだけを刷り込むような教育は限定的にしていくことが大事だと思います。

大人のための家庭教師

 

より良い教育に「聞く耳を持つ」ことは重要なのか?学生を中心とする教育の誤解

大人のための家庭教師
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アメリカでは、学期末に学生がクラスの教授の教え方や態度などを評価するのが定例です。

これは教授側が持つ権力が乱用されないようにしているからです。この評価によって教授の給料などに大きく影響はされないですが、例外的に良ければ、出世などにプラスに働いたり、よほど悪ければ、契約解除みたいなこともあります。

学生が満足する授業を行う、というのはひじょうに大事になりますが、ただ単に学生の言っていることを聞き入れることが学生のことを考えた教育とは限りません。

実際、学生に「どうしたらよいか」「学校にどうしてほしい」と直接聞いても、有用な情報はそれほどないというのが実感です。もちろん、聞くこと自体悪いことではないですし、聞き入れる側が正しく利用できるのであれば、よい方向に行くと思います。

しかし、ほとんどの学生は20歳前後であまり経験や知識はありません。当然聞く耳を持ったとしても、彼らが言うことは「もっと問題を簡単にしてほしい」「教える量を減らしてほしい」などの回答が多くなります。

概してアメリカの教育改革が失敗したというのは、このような、間違った意味で聞く耳を持った結果、いわゆる「楽」な方向に行ってしまったということです。

あとは悪循環で、「楽」な教育であれば、教師の基準も下がって、給料も安くなります。

教育というのは、完全な自由競争に入ってしまうと、奇をてらったような、特殊な教育法で生徒を集めたり、高度で質は高いけど、お金持ちしか受けられない教育になったり、いろいろなひずみが出ます。

一方で、完全に平等にすれば、教育の質や基準が下がって行く傾向にあります。ですから、安易に国のお金を注入するのも問題だと指摘する学者もいます。

我々は、アメリカの大学で教育の改革をすすめたことがあります。この経験からひとつの解決法を提示してみたいと思います。

我々は、直接、学生に答えを求めるのをやめて、こちらが用意した教材や、教授法に対して学生がどのように反応したかを観察しました。それをもとに修正したり、また、観察しなおしたりして教材や教え方をより良い形にしていきました。

ここで、重要なのが、ひとりひとりの教師のやり方などは尊重して、基本的には、自由な権限を与えることです。(もちろん、法律的・道義的に問題あることをするのは例外です)

単に修正するというよりは、議論を重ねていろいろなケースを理解してもらうことに専念してもらいました。

細かいことはほかにもありますが、このようなことを続けていくと、本当に教えることに興味がある教師は、どんどんモチベーションが上がっていきました。

教師をマネージメントする側は、彼らから出てくるアイデアから必要な教材を作ったり、購入したりして、改善していくことができ、教わる学生も授業の理解が進むと感謝されました。

やはり教育というのは「人」が大事です。教える側も「理解してほしい」と思う気持ちが大事ですし、学ぶ側も「身に着けたい」という思いがあるから成り立つものです。

そういう相互作用を良い形で維持するのが教育機関なのです。単に点数を上げるために余計なこともしないという学校もアメリカにはありますが、それがよい教育なのかは疑問が出るでしょう。

もっと、教育そのものを社会が理解できるような環境ができるとよいと思います。

大人のための家庭教師

カルト宗教が嫌いな日本人、唯一、信じて疑わない悪しき宗教とは?!「試験主義教育」

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試験に関するイメージはどのようなものでしょうか?学校に入るための入学試験、仕事のための資格試験など、さまざまなものがありますが、日本をはじめ、アジア各国では、かなり受験的な競争が過熱しているのも否めません。

試験のために一生懸命に勉強して、そして合格すればお祭り騒ぎ、という一連の過程、どう思いますか?これに乗じて、教育関連ビジネスも過熱して、試験対策が進み、試験の問題もどんどんエスカレートしています。

このような制度がつづくと、「この問題に対して、このように対応すれば、点数が稼げる」などのように、いかに点を稼ぐか、また、いかに合格するかが目的となり、そもそも何のための学習かわからなくなってきています。いわゆる、内輪だけの基準で一生懸命競争している感じです。

実際、中学や高校レベルの塾や家庭教師から、問題の解き方を教えてもらい、その類題をひたすら解く、ということをやっていた学生に会ったことがあります。その手法で高校の試験はうまくしのいでいたようですが、こちらから見ると、理解して問題を解いているようには見えませんでした。

もちろん、個人差はあると思いますが、このような教育を受けてきた学生は、学習内容をきちんと理解している人が少ないのは確かです。点数を取る方法だけ思い出して、後は思考停止しろと言われてきたのですから、当たり前と言えば、当たり前ですが。

そもそも教育的な観点において、試験とは何なのでしょうか?試験は教育に必要不可欠なのでしょうか?試験の結果が人の優劣を決めるのでしょうか?

小中高、一貫している教育課程において、きちんと教育自体が管理されていれば、フィンランドのように試験がなくても学力を上げることができます。

一方、資格試験など業者が提供している試験に対しては、必要最低限の知識や重要事項を知っているかのチェックになりますので、仕事における最低条件として必要なものであれば試験の実施に問題はありません。

つまり、テストを与えることが教育でもないですし、テストの点数が必ずしも理解力を適切に測ることができるとも限りません。状況において、必要な手段でしかないことが試験なのです。

そういう意味で、日本では試験というものを誤って認識し、誤って利用しているのではないでしょうか。

実は、初等教育において基礎的な知識や計算方法をテストなどを通じて速く正確に習得することに、一定の効果はあります。しかし、年齢が上がるにつれて、より高度な洞察や議論、また、不確定事項の決断などに関しては、試験だけで理解させるのは難しいのです。

テストというのは、基本的な知識があるのかどうかを問うものです。しかし、実際の能力を身に着けるには、経験や訓練が必要です。よくわかっている教師の下で一定期間学ぶというのは、試験以上に重要な経験になるのです。

また、アメリカのように、ある一定程度の知識があるかどうかの指標として、テストのプロ(業者)が作った試験を受けさせるところもあります。したがって、アメリカでは試験の点数以外で、推薦書や課外活動など、いくつもの評価規準利用しているのです。

それでは、日本のように試験の点数や結果だけを「信仰」してしまうやり方の弊害は、どのようなものがあるでしょうか?

まず、一つ目は、学問というものが学校に入るため、または、世の中に認められるための手段でしかないと見てしまうことです。志望校の受験科目に無ければ、勉強しなくても良いとか、比較的難しい数学や科学などの教科を習う意義を考えなくなります。

また、早く正確に答えを出すことが目的となりますので、それ以外の考えに及ばない、と言いますか、概して思考することを軽視してしまう傾向が出てきます。

一方で、社会全体の安易な考え方を変えないといけないと思います。「変えるの面倒だ」「上から言われたことをやってさえいれば楽だし」「波風立てて干されるのはいやだ」という事なかれ主義が社会を支配していては、悪しき宗教からのマインドコントロールから逃れられないのではないでしょうか。

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ただ単にググって答えを見つけるよりも、教育が重要な理由

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今年は2022年、去年、一昨年と世間的(世界的にも)大きく変わってきたと思います。

しかしながら、表層的に変わったところだけにとらわれてしまうと、いろんな点で後れを取ってしまいます。いわゆる、問題の本質をとらえられず、判断を誤るからです。

ここで、ある経験をお話ししましょう。2019年、まだウィルスがまったくなかった時期でした。購読しているビジネス関連のサイトから東京でセミナーがあるというメールが届きました。

聞きたかった内容で行きたかったのですが、スケジュールがとれず、あきらめました。とりあえず、アイデアがあったので責任者に次のようにメールを送りました。

「お金を払ってでもいいので、ビデオを配信していただけないですか?」と。しかし、返信は一切ありませんでした。無視です。今では、当たり前のようにリモート会議やっていますが。(笑)

アメリカでは10数年前くらいからウェビナーといって、ネットワーク越しに簡単な会議やセミナーを行っていたので、日本でもできるかと思ったのですが、全く考えになかったようです。

結局、大局的に状況を見ていなかったと思います。これからどうなるか、顧客が何を求めているかなど、「考えるクセ」というのがなかったのでしょうね。

こういう事例は日本だけでなく他の国の人にも良く見受けられます。知識の量ではなく、知識のめぐらせ方といいますか、そういう感覚が少ないように思えます。

つまり、新しいアイデアを理解したり、議論したり、発展させたりができない、ということです。これは教育の現場で養われていないといっても過言ではないでしょう。

単なるノウハウや、知識は、ネットを開けば簡単に手に入ります。しかし、周りの状況を観察して、重要なことを見出したり、知識を練って解決するには、それなりの訓練が必要になります。

現在、インターネットなども充実して、人工知能も簡単に利用できる中で、そういう「訓練」が教育には必要になってくるのではないでしょうか。

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2022年、間違った教育信仰に基づくマインドコントロールから多くの人を解放します!

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実は、十数年前から、気づいていたのですが、高校に入ってしばらく勉強していると、なんかおかしいと思うことが多くありました。

内容が表層的というか、数学や物理であれば、公式を覚えて類題を解くということしかやらないカリキュラムに疑問を感じてしまいました。

その後、別の勉強法や数々の知識や経験を自身で探求するようになってから、やはり、当時からの教育はおかしいということを確認できました。

正確に言うと、もっといろいろな指標があるのに、1つか2つだけで、結果を評価してしまうシステムにも問題があるようです。

いくつか例をお話しします。ある人に聞いたのですが、器用だたんでしょうね。クラスをとっているうちに、良い成績の取り方が分かったようです。ただ、テストが終わった後何も覚えていなかったようです。

ほかにも、「資格試験に合格したけれど、問題や解答に関して意味がよくわからない」という方もいました。

過去問を丸暗記して資格試験に挑んだら、合格したというのも聞いたことがあります。

これは、ある本に書いてあったことです。ある有名大学卒業者が国家公務員の上級試験に合格した後に、どのように日本を変えていきたいか講釈していたようですが、「実際どのような手順でやっていくのか」と質問されてからはしどろもどろになったようです。

教育というのは、人間を通じて、物事の全体像を学んだり、いろいろな議論を通じて自分なりの答えを導き出す、などの訓練という要素も多く占めているはずです。

しかしながら、現状では正しい答えだけを求めることが最大の評価基準になっていないでしょうか。

試験は悪者ではなく、それをどう使うか、また、その結果をどのように評価するか、が重要になります。

しかしながら、試験で1点でもよければ、とか、偏差値が高ければ、無条件で良い、などという誤った信仰が蔓延しているように思えます。

自身もライフワークの一つとして、今年もいろいろ教育に関して主張していければと思います。よろしくお願いいたします。

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学問の自由、教育を受ける権利と、いじめを受けない方法とは

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現在の教育システムに欠けている部分が、いろいろな問題を作っている、ということを議論してみたいと思います。

そもそも教育や学問の基盤には自由というものがあり、それがなくなればいろいろと窮屈な状況が生まれます。

もちろん、自由というのは放任でもなければ怠惰でもありません。何でもかんでも自由であるという意味ではなく、より良くしていく自由とその相互作用をはぐくむ環境のもとに重要な概念ということです。

また、教育を受ける側にも権利としての自由度がないといけません。つまり、いつ始めるか、いつ止めるか、いつ戻るか、など、基本的には時間や場所に制約なく個人が選べるという自由が必要です。

では、実際はどうでしょうか?特に日本では、行く学校や学ぶ環境に関して半ば強制管理され決まっています。加えて、年齢に関しても常に横並びで、〇〇歳になればどこどこに属していないといけないなど、見えない圧力に決められている感じです。

それが普通になると、しだいに自分自身を鎖でつなぐような行為をし、他の選択肢に目がいかなくなります。ほぼ洗脳でしょう。

学校に行かないといけない、いじめられても我慢しなければいけない、など、一度はまると負の連鎖に陥ります。

よく考えてみるとそんなことはないのです。留学もあれば、インターナショナルスクールでもいいですし、家庭教師などを雇って、高等学校卒業程度認定試験をうけて、あまった時間を別の経験に当て、そのあとに大学に行っても良いのです。

もちろん、大部分の人は問題ないと思いますが、視野を狭める大人たちのせいで自分自身を苦しめている人も少なからずいるのです。ですから、いろいろと選択肢を用意すべきではないでしょうか。

憲法には「教育の義務」があります。すでにご存じの方もいらっしゃいますが、憲法は国家権力が暴走しないための取り決めです。つまり、国民の人権や自由を制限する法律を作らせないためのものです。

そういう観点から言うと、国は国民から教育の権利を奪うことは許されないですし、教育環境を悪くするような法律は作ってはいけないですし、放置すべきでもありません。

もちろん、「これは国民の義務と書かれているではないか」という人もいるでしょう。そうだとすると、我々国民は、政府が国民のことを考えて教育に関する立法や行政を行うことを注視する義務があるとしても良いかもしれません。

とにかく、何のための教育なのか、今一度考えるべきだと思います。教育の場で元に戻らなくなるほど子供を苦しめることは、やめるべきではないでしょうか。

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学問は知識のつぎはぎではないということ、受験システムの功罪とは

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最近、いろいろな話を聞くのですが、学問の本質というか、人類が積み重ねてきたものに関して誤解されている人が多いような気がします。

特に日本では高校・大学受験をはじめ、資格試験など、試験を主体に知識を取得していくのですが、それによって、逆に知識が断片化されているようなのです。

例えば、大学受験の勉強になれば、どの科目で受験できるのかで基準を決めたり、つぶしのきかない科目であれば、そもそも学校で選択しないなど、いわゆる、知識が切り売りされている感じです。

また、大人でも、資格試験に合格はしたけれど、用語や解き方の丸覚えをしただけで、意味が分からない、など知識につながりがない状態でいる人が結構多いことにも気が付きました。

本来、学問は人類が「なぜ」と興味を持ったものに対して真理を追究してきた結果であり、わかっていること、わかっていないこと、また、なぜかはわからないけれど、こうするとうまくいくこと、などが混在しているものでもあります。

そのなかで、研究が進むごとに、他の分野とのつながりが見えたりしながら、学問の妙というものを認識してきたものなのです。

一方で、それぞれの科目(分野)はそれぞれの哲学や、役割を持って発展して来ています。つまり、一つ一つの学問が違う視点でものの見方を提供してもいるのです。

高校までの知識はそのなかで、ほぼわかっていることを元に作られたものでしかないのにもかかわらず、受験システムは、それさえしのげば人生の勝者、みたいに扱ってきているのが事実です。

今の教育では残念ながら学問の発展に重要なことを教える機会が少ないように思えます。

試験にさえ合格できれば、だけで勉強することによって、多くの重要なことを学べずにいたり、結局、時間の無駄となるような状態をつくっています。

こういう点で受験というのは、人生や知識をぶつ切りにしてしまうという罪な部分があると思います。

試験はあくまで手段であり、学習は長い期間で行われるべきだと思っています。もちろん、学校に行かなくても勉強はできますが、知識や人類の知恵に感謝する態度も持ち合わせるべきでしょう。

では受験システムの「功」にあたるのはどういうところでしょうか。受験は、半ば強制的に多くの問題を解かせる時間や経験を与えている点では、そういうストレスに耐えてきたという自身になると思います。

もちろん、海外に留学したり、自分で一からなにかを作るなどの苦労するような経験も同様で、自身を訓練するという点でよい方法ですし、社会に出たときに根気よく問題に取り組む地盤ができるはずです。

何のための学習なのか、何のために学問に分野があるのか、今一度、考えていただけるとありがたいと思います。

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