こんな簡単な方程式でも解が得られない、という驚愕の事実

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中学や高校で習う代数は覚えているでしょうか。x+1 = 7 という方程式を x について解きなさい、というやつですね。

左辺の1を右辺に移項して、x = 7-1。したがって、x = 6 となります。

これは簡単ですね。分数が入ったりするバージョンもありますが、基本は同じです。

では少し、すすめて、こんなのはどうでしょうか、x^3 = A + B? A とB はそれぞれ、ある定数です。

これは、右辺の立方根をとることになるので、x = \sqrt[3]{A+B} がxについての解です。

ここまでくると、高校のレベルを超えていることになるでしょうか。次も「大人」レベルですが、\sin x = A はどうでしょうか?

つまり、サインという関数の中にxが入ってしまっている状態ですね。これだと、割ったり引いたりでは、xが出てきません。

そこで、「逆関数」を演算するという方法を取ります。逆関数は関数の逆、つまり、逆関数 \times 関数=1という定義です。まぁ、数と逆数の関係のような感じです。

サインの逆関数はアークサインと言います。\arcsin x などと書きます。教科書によっては、\sin^{-1}x とも表現しています。

そうすると、上の問題は、x = \arcsin A が答えです。このように、関数同士の演算方法がわかれば、ほとんどの方程式でxについて解けると思います。

では、これはどうでしょうか?\tan x = x。簡単な式ですよね。さっきの応用のようにタンジェントの逆関数を使ってみましょう。

x = \arctan x になります。さぁ、どうでしょう?あれ、まだxがアークタンジェントの中に入ってますね。

お気づきでしょうが、この場合、代数的にxを表現することはできません。これを「超越方程式」といいます。すべての超越方程式が代数的に解けないわけではないですが、このようになってしまうことが多いのは事実です。

どうやって解くのかと言いますと、「泥臭い」ですが、数値を変えながら、両辺がイコールになるように試行錯誤していきます。

実は、こういう方程式は物理の場でも見かけます。\tan x = x は、量子力学の基本的な問題を解く時に出てきます。

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「質量」と「重量」って意味違うの?

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こんにちは。今日は、「物理ってめんどくさい」と思わせるようなお話です。まぁ、何事も正確に議論するには、めんどくさいことも必要ですが。

よく日常で、「質量」とか「重量」という言葉を同じ文脈で使うことがあります。もちろん、文学的に問題はありませんが、物理では明確に区別しています。

聞いたことがあると思いますが、「質量」はその物質に固有のもので、地球上でも、月面でも同じ値を取ります。

一方で、「重量」は、重力によって変わるので、月面上の重量は、地球上の6分の1になります。

「でも、結局は重さに関して表現してるんだから、どっちでもいいじゃない」という人もいると思います。たしかに、文学上問題はありません。

では、もう少し、踏み込んでみて、この二つの決定的な違いはなんでしょうか。それは、質量の単位は、キログラムですが、重量はニュートン(力の単位)なのです。

つまり、物理量として両者は全く違うということです。我々が物をもって、「重い」と感じるのは、地球の重力で引っ張られる力を感じているのです。

逆に同じものでも、無重力状態であれば、重さ(重量)は感じません。

もちろん、質量も重量も加速度を通じて繋がっているので、切っても切り離せない関係ではあります。

しかし、ある人が「この物体の質量は?」と「物体にかかる重量は?」というのは物理的に求めるものが変わってくるということです。

ちなみに、質量は英語で「mass」、重量は「weight」と言います。

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振り子とは、物理学的に見るといったい何なのか?!

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こんにちは。振り子と言えば、「振り子打法」や「振り子特急」などがありますが、今回の話は、振り子時計の振り子についてです。

一番簡単な振り子は、糸の先に重りをつけ左右にスイングしたもので、「単振り子」と言います。

糸や重りの代わりに、棒や形のある振り子を使うと、多少、運動が変わりますが、基本的なことは似ています。

では、物理の話をしましょう。振り子の運動は左右に行ったり来たりする、周期運動です。

本来、物理で周期は、一連の運動(1サイクル)を実現する時間のことをいいます。つまり、右に行って、左に行って真ん中に戻ってくるまでの時間です。

この振り子の周期は、糸の長さと重力にだけ依存します。こういうと、「ウソだろ」とお思いでしょうが、基本的に正しいです。

ただし、振り子の振れ幅があまり大きくない程度という条件があります。つまり、振り子時計がふれる程度の幅です。

これも面白いことで、ふり幅の角度が5度くらいまでなら、周期は一定になるのです。2度でも3度でも、ほぼ一緒です。

しかも、振り子にぶら下げる重りの重さと周期は関係ありません。直観で考えると、重ければ重いほどゆっくり動きそうですが、そうなりません。

結局、長ささえ決めれば、周期も決まってしまうというのが振り子の特徴です。

面白いと思いませんか?あまり思いませんか?これも余計な知識ですが、振り子の運動方程式を厳密に説いた解の公式を高校レベルで表現することは、「禁止」されてます。

「禁止」というと「ザ・ショックス パート3」状態ですが、カリキュラム上、教えられないということです。大学では、または、大人ならば、垣間見ることができます。楽しみにしていてください。

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数学と物理がむすびつく瞬間…

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自分が高校で数学や物理を学んでいた際、それらの「結びつき」だとか、「関連性」、「考え方」などという、背後に関する話が全くと言っていいほど、教えられていなかったように思えます。

今回は、数学と物理がどう結びつくかを、簡単に説明したいと思います。全て説明しようとすると、混乱するので、かいつまんで、「どう結びつくか」だけに焦点を絞りたいと思います。

量子力学というのを聞いたことがあると思います。電子などの小さなものの運動を表現する物理の理論です。

この現象が発見され始めた時は、今までの物理と違う結果が多くて、物理学者は混乱していました。

当然、今までの理論は使えないということで、実際の実験結果をもとに、どうやって、そのルールを見出して、定式化するかに尽力しました。

そこで、わかったのが、ある物理量を求める実験をAとします。関連した他の物理量の実験をBとします。Aを求めた後、Bを求める場合と、Bを求めた後、Aを求めた場合の結果が違うことが分かりました。

一般的な力学、つまり、ニュートン等が提唱した方法論では、AとBを逆にしても同じ実験結果が得られるはずです。

ここで、高校までの数学を思い出してほしいのですが、普通の代数では、A掛けるBは、B掛けるAと同じ答えです。つまり、ニュートン力学です。

しかし、行列を使うと、行列A掛ける行列Bは、行列B掛ける行列Aと必ずしも同じにはなりません。まさに、量子力学です。

そこで、当時のある物理学者は、行列を使って量子力学を表現し、成功しました。

物理には、自然への働きかけと、その反応から、どのような論理(数学)で表現され、その理論によって予測ができるかどうかを吟味する側面もあるということを分かっていただけるとありがたいです。

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(専門家へ:ここでの量子論の説明は、かなり単純化したことをご了承ください)

昔は「電波が空間を伝わる」というのは奇妙だった

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現代人にとっては、年をめされた方でも、物心ついた時から、ラジオがあって、電気が空間を伝わることが当たり前でした。

もちろん、当時の人は、ラジオを見せられて、その中に人が入っていると思ったでしょう。

今では、もっと当たり前になってます。例えば、リモコンでチャンネル変えたりDVDを操作したり。電話も、外で、どこででもかけることができます。

しかし、この電磁波というものは、今から約150年前には、信じられなかったことなのです。

電荷や磁荷が発見され、その性質を、多くの科学者が研究して、定式化してきました。電気そのものの発見は、BC600年くらいでかなり古いのですが、物理学的に定式化し始めたのは、1800年代でした。

電磁気というのは、意外と複雑で、電気、磁気が、かかわりあった力などもあったり、電流が磁気を作ったりします。

それぞれの性質を定式化した人たちは、何人かいて、約9つの法則が電磁気に関する物理の公式となりました。

ここで、マックスウェルという数理物理学者が、上の法則を4つの方程式に集約します。

数学的には「ベクトル解析」というもので理解できますが、この数学は、大学で初めて習う数学です。

詳しい内容は、ここでは言いませんが(もし必要ならば、連絡ください)、マックスウェルは、その方程式が数学的に首尾一貫するには、電磁気が空間を伝わることができると結論付けました。

もちろん、当時の人たちには、信じられなかったと思います。

しばらくして、ヘルツという大学の実験の講師をしていた人が、実験の授業中に次のことに気づきました。

「あるテーブルで、電気の放電が起こると、他のテーブルに伝搬しているようだ」、と。

ここで、ヘルツは、マックスウェルの予言を思い出し、実験的に電磁波が存在することを証明しました。

これが、電磁波の「はじめて物語」です。当時はノーベル賞は、なかったので大々的に評価はされなかったようですが、現代のテクノロジーで最もよく使われているものの一つではないでしょうか。

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バットにボールが当たった感覚がないのに、ホームランになっちゃった

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野球において、バットでボールを打つ物理学は、運動量、力積、角運動量、など、いろいろなものが合わさった運動です。

今回は、バットの重心とスウィート・スポットに関してお話ししたいと思います。

野球経験者ならばよくわかると思いますが、たまに、ボールがバットに当たった瞬間の感覚が手に伝わらないのに、ボールが遠くに飛んでいくことがあります。

これは、ボールがバットの、いわゆる、スィート・スポット(衝撃中心)に当たったからなのです。

他にも重心というスポット(点)があります。これは、重力がかかる点で、簡単に言えば、1点でつるした時に、釣り合う点のことです。

バットではなく、ものさしのような形状ならば、一様な形と密度なので、ちょうど真ん中の点が重心にあたります。

バットの場合は、グリップのあたりが細く、そこから少しづつ太くなっていくので、重心の位置は真ん中からずれています。

図を見てみましょう。バットの重心をGとします。左の絵のようにボールがバットの先に当たれば、重心が後ろの方向に力がかかり、その反動でグリップが前の方向に行きます。この場合、手元に衝撃が来て、よくしびれたりしますね。

では、重心にボールが当たるとどうなるでしょうか。先ほど言いましたが、重心はバット全体の「中心」にあたるので、バット全体が均等に後ろの方向に動きます。これが、いわゆる、「つまる」という感覚なのかもしれません。

では、スィート・スポットとはどこにあるのでしょうか。これは、バットを振る回転運動とボールの衝突が起こる際、グリップが動かない点が、その点にあたります。

探し方は、バットをグリップを中心とした、振り子に見立てます。

その時の周期、つまり、バットが行って、戻ってくるまでの時間を測ります。

振り子の周期は、基本的に長さと重力加速度だけに依存します。重力加速度は、大体 9.8\mathrm{m/s^2} ですから、周期が分かれば、長さ L を求めることができます。

つまり、グリップから L の長さの点がスィート・スポット(衝撃中心)になるのが予測されます。

実際は、もう少し複雑な考慮もしないといけませんが、衝撃中心と重心は必ずしも同じではないということでした。

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参考文献
大人のための「数学・物理」再入門 吉田武 著

工学分野から物理になったものってなぁんだ?

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物理は最も基礎的な科学で、そこから応用されているのが工学(エンジニアリング)と理解されているとおもいます。

もちろん、大部分はそうなのですが、たまに、工学分野で発展し始めた話題を、科学的に見ることによって、新しい物理の分野になった物もあります。

それが、熱力学です。そもそも、エンジニアが蒸気機関車などのエンジンの機関を研究することから始まりました。

もちろん、物理は関係なく、いかに熱を効率的に仕事に変えていくかが問題でした。

その後、科学者が、よくよく考えたら、熱と仕事の理論ってないんじゃないの、ということで、急遽、このエンジンの研究から熱物理が作られました。

熱というものを、エネルギーと仕事と一緒にうまくつなぐことで一つの物理理論ができていきました。

仕事というのは、物理では、力 \times 距離と定義されます。外部の力によって、どれだけの距離を動かしたかが、物理における仕事で、エネルギーと同じ単位を持ちます。

熱力学でも仕事がありますが、圧力 \times 体積という表現になります。(数学が得意な方は、これが力 \times 距離と同じであることは、すぐに証明できるでしょう)

もちろん、エンジンの熱から来る圧力と、どれくらいの体積をピストンが動いたか、ということです。

このような定式化から、もっと基礎的にエンジンの働きなどが見えてきた、というのが熱力学の始まりです。

よく、物理学者とエンジニアは互いに、からかったりしています。(僕はしませんが)物理学者は、物理の方が工学よりも崇高な学問だ、とか。工学は物理よりも人類に直接的に役に立つものを作っている、などなど。

この例でもそうですが、互いに持ちつ持たれつ、なんですけどね。本当は。(笑)

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万有引力は最も古い定式なのに、最も難しい実験なのです。

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ニュートンで有名な万有引力の法則ですが、ひじょうに弱い力であって、関連する数値を実験で求めるのが一番難しいというのは、ご存じでしょうか。

そもそも、この法則は、質量と質量が引き合うというものです。もちろん、人間同士も重力によって引っ張り合うのは理屈上、正しいのですが、あまりに弱すぎるので、ほとんど影響ありません。

いかに弱いか、ですが。。。例えば無重力状態で、200㎏の二人が10メートル離れているとします。

彼らが、彼らの重力だけで引き合うとして、どれくらいの時間でハグできると思いますか?大体、36時間かかります。たったの10メートルを引き合うのに地球の時間で約1日半かかるというくらい、弱い力なのです。

ここで、少し数式を持ち出したいのですが、嫌いな人は、ここは飛ばしてもいいです。

先ほども言いましたが、質量 M と 質量 m の間に力が働くのが引力の法則です。つまり、力は質量に比例します。一方、距離が離れていれば、およぼす力は弱くなります。引力は、距離の2乗に反比例します。

つまり、引力を F として、F = \frac{GMm}{r^2} というように定式化されます。質量に比例して、距離の二乗に反比例です。ところで、G ですが、これは、力のスケールを決める数値で、万有引力定数と言います。

重力はひじょうに弱いことから、その定数も小さいということが予測されます。概算でも小数点以下に10個もゼロが並ぶくらい小さいのです。

ということで、ニュートンが、発見してから、その定数を実験的に求めるのに100年かかりました。キャベンディッシュという人なんですが、彼が、質量と質量が引っ張り合ってできた「ねじれ」を使って、測定に成功しました。

当時の値が G=6.75 \times 10^{-11} \mathrm{m^3 / kg \cdot s^2} で、今から220年ほど前です。

実は、現在の精度でも、6桁くらいしか「確か」でないのは、この定数くらいです。ある意味、大変な実験なのです。。。

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Photo credit: NASA Goddard Photo and Video via VisualHunt / CC BY(写真は月の重力マップです。)

こんな代数つくってどうするの?

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数学は定義と論理の世界であることを、簡単に説明してきました。厳密に論理的であれば、独自の世界を作ることができるのも数学の魅力なのかもしれません。

ここまで、代数に関するお話をしてきました。人にとって身近な10進数に基づいた代数もあれば、コンピュータが考えやすい2進数の代数もあります。

今回は、それとは違った定義による代数を紹介したいと思います。

通称、「マックス・プラス代数」というのですが、基本的に2つの演算子を使います。\oplus\otimes が、この代数において重要な記号なのですが、ルールは次のようになります。

まず、a \oplus b というのは、aとbを比べて、大きい方を答えとして返します。例えば、3 \oplus 5 = 5 になります。

もう一つの記号は、単純に2つの数字を足し合わせます。つまり、3 \otimes 5 = 8 になります。

やってみるとわかりますが、この代数も交換法則や結合法則が成り立ちます。一方で、特殊な演算のため、\epsilon = -\inftye = 0 という数字も使います。\epsilon は、一番小さな数として扱われます。

このマックス・プラス代数のべき乗は、x^{\otimes n} と表現され、x^{\otimes 3} = x \otimes x \otimes x = 3x となります。

なんか不思議な感覚になる世界ですが、いったい何の役に立つのでしょうか?そういうことを言うと、ファラデーに皮肉っぽく「新生児が何の役に立つのか!」といわれそうですが。。。

現在の応用では、列車の駅に到着する時間と経路に関する最適化問題に使われています。どのように設計すれば、無駄な時間が省けるかという問題です。(ほかの分野にも研究されています)

代数を通じて数学の世界を作るということを簡単に説明してきましたが、他の条件を設定したりして、他の世界も構築できる、というのが数学の醍醐味なのでしょう。

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人間ではなく、パソコンのための代数とは?

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前回は、数学とは何か、に関して代数を使って説明しました。数学的に厳密な説明ではないですが、数学とは、「論理的な独自世界を作る」と考えていいと思います。

ところで、人間の世界では、0から9の数字の組み合わせで世の中を表す方が便利ということですが、コンピュータの世界はどうでしょう。

人間が入力したり、出力を見る場合は10進数になっていますが、基本的にコンピュータが扱うのは、オンかオフ、つまり、電気がついているか、消えているかという2つの値なのです。

これを2進数と言います。0と1の組み合わせで、「すべて」の数を表現する方法です。

機械にとっては、扱う数の種類が少ないので、この方が楽なのですが、人間だと区別がつきづらいので逆に大変です。

この2進数にも四則演算があります。つまり、2進数の足し算、引き算、掛け算、割り算もできます。

基本的なルールは10進数と同じですが、扱える数字が0と1ということで、すぐ繰り上がってしまいます。

たとえば、1+1は10になります。10は十ではなく、1と0の組み合わせた数で、十進数の2にあたります。

10+1は11でいいのですが、11+1は繰り上がって、100になります。

この2進数にも代数があり、これをブール代数と言います。内容は少し専門的になるので詳細は省きますが、コンピュータの回路を組むのに便利な代数です。

ブール代数には、足し算とか掛け算という言い方はなく、AND、OR、NOTなどで演算します。いろいろなルールが導けて、十進数でもあるような交換法則も成り立ちます。

一方、2進数ならではのルールもあって、ド・モルガンの法則は、そのうちの一つです。

ブール代数という数学的「世界」は、コンピュータの仕組みを作るのに、多大なる貢献をしています。

こういう考えをしていくと、いろいろな代数世界を作ることができることがお分かりだと思います。

次回は、少し違った代数を紹介します。

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