ニュートンが発見した運動の法則は、力、質量と加速度の関係によって、あらゆる運動を説明できます。
また、運動を一般化することにも貢献しています。例えば、地球の引力でリンゴが落ちるという運動と、地球が太陽に引っ張られながら回っているというのは同じ法則で説明できます。
このように、物体同士が引き合うことを重力と言いますが、もっと一般化してみましょう。
二つのほぼ同じ質量を持った、球体があるとします。もちろん、2体は重力によって引き合います。
太陽と地球のように、互いに回転して釣り合っているとして、2物体の運動は、1物体の運動に書き直すことができます。
つまり、二つの物体は、その「中間の点」の運動とみなすことができるのです。この状態における方程式の解は、数式の形で書き表せます。
では、もう一体、同じくらいの重さの物体を加えてみましょう。3つの物体が引き合う状態を、頭に思い浮かべられると思います。
この問題も簡単に解けるとお思いでしょうが、実は、簡単な数式で書き表せないのです。これは、結構前に数学者によって証明されました。
世の中には、3体以上かかわっている運動は、山ほどあります。もちろん、コンピュータを使って、数値として全体の運動を表現できますが、数式として書き表せるのは、実は、ほんの一部の状態なのです。