中学や高校で習う代数は覚えているでしょうか。 という方程式を について解きなさい、というやつですね。
左辺の1を右辺に移項して、。したがって、 となります。
これは簡単ですね。分数が入ったりするバージョンもありますが、基本は同じです。
では少し、すすめて、こんなのはどうでしょうか、? A とB はそれぞれ、ある定数です。
これは、右辺の立方根をとることになるので、 がxについての解です。
ここまでくると、高校のレベルを超えていることになるでしょうか。次も「大人」レベルですが、 はどうでしょうか?
つまり、サインという関数の中にxが入ってしまっている状態ですね。これだと、割ったり引いたりでは、xが出てきません。
そこで、「逆関数」を演算するという方法を取ります。逆関数は関数の逆、つまり、逆関数 関数=1という定義です。まぁ、数と逆数の関係のような感じです。
サインの逆関数はアークサインと言います。 などと書きます。教科書によっては、 とも表現しています。
そうすると、上の問題は、 が答えです。このように、関数同士の演算方法がわかれば、ほとんどの方程式でxについて解けると思います。
では、これはどうでしょうか?。簡単な式ですよね。さっきの応用のようにタンジェントの逆関数を使ってみましょう。
になります。さぁ、どうでしょう?あれ、まだxがアークタンジェントの中に入ってますね。
お気づきでしょうが、この場合、代数的にxを表現することはできません。これを「超越方程式」といいます。すべての超越方程式が代数的に解けないわけではないですが、このようになってしまうことが多いのは事実です。
どうやって解くのかと言いますと、「泥臭い」ですが、数値を変えながら、両辺がイコールになるように試行錯誤していきます。
実は、こういう方程式は物理の場でも見かけます。 は、量子力学の基本的な問題を解く時に出てきます。