昔々、人類は、数というものを発明しました。身近にある者を数えるために、1,2,3、…など…これは自然数と呼ばれるものです。
その後、零(ゼロ)という概念が発明され、それに負の数を含め、整数というグループまで数が広がりました。
負の数も身近で言えば、負債などを表現しますが、一番不思議なのが、負の数かける負の数が正の数になることらしいですね。もちろん、単純に負債×負債=大金ではないのですが、ある人が言うには、「階段を下に向かって、後ろにあとずさりしていけば、上に登っていくでしょ」というのが負数×負数の概念を理解しやすいかもしれません。
しかしながら、整数だけで、すべての状況を表せないことがわかってきます。例えば、1つのリンゴを2人で分けると、一人あたりのリンゴの数は、もはや整数になりません。
ここで、分数という概念が出てきます。分数で表される一般的な数を有理数と言います。もちろん、有理数には整数も含まれています。なぜなら、3であれば、1分の3と分数表現できますからね。
これで、人類の周りにある数をすべて表現できることになるのでしょうか?まぁ、普通の生活レベルでは問題ないでしょうが、ある種のお仕事に従事していれば、まだ必要な数はあるようです。
例えば、正方形の面積がわかっている場合、その正方形の一辺の長さはどのように表されるでしょうか?
正方形の面積が4平方メートルであれば、1辺の長さは2メートルですが、面積が3平方メートルなら、どうなるでしょうか?同じある数をかけて3に近くなるような数字は、求めようと思えば求めることができます。
3平方メートルの面積の1辺の長さは、大体、1.73メートルになります。もちろん、少数点以下の数が無限に続くこともわかってきました。つまり、分数では表せない数です。これを無理数と言って、同じ数をかけて3になる数を√3と定義しました。これを平方根と言います。
他にも、数の定義ができますが、人類にとって基本的な数は、上記の数の集まりで、すべてひっくるめて実数と呼びます。
ところで、1から10までの平方根のなかで、整数になるのは、1と4と9だけです。つまり、√1は1、√4は2で、√9は3になります。それ以外は、小数で表されますが、昔から、語呂合わせで覚え方がいくつかあります。
√2=1.41421356 「ひとよひとよにひとみごろ」(一夜、一夜に人見ごろ)
√3=1.7320508 「ひとなみにおごれや」 (人並みに、奢れや)
√5=2.2360679 「ふじさんろくおーむなく」 (富士山麓、オーム鳴く)
√6=2.449489 「によよくよわく」 (煮よ、良く、弱く)
√7=2.64575 「なにむしいない」 (菜に虫いない)ちなみに「な」は√7
√8=2.8284271 「ふわふわよにない」 (ふわふわ、世に無い)
√10=3.16227 「みいろにふな」 (三色に鮒)
ここで、注意しなければならないのは、「い」が1になったり5になったりするところです。√2や√3の小数はよく見かけるので、この二つは覚えた方が便利かもしれませんね。