この間、ある方と量子コンピュータの話になったのですが、本や記事の説明があまりに専門的で分かりづらいと聞きました。
ネット、新聞やテレビでも昨今よく見る量子コンピュータですが、一般の人、特に文系といわれている人たちにわかりやすい説明がほとんどないのが現状でしょう。
そこで、今日は量子コンピュータが普通のコンピュータと何が違うのか、実現できると何がすごいのかを、わかりやすく説明できればと思います。
普通のコンピュータというのは、ノートパソコンのほか、スマートフォン、タブレット、家電製品のコントロールパネルなど大小考慮すると様々なところに使われています。
いわゆるデジタルといわれている部分です。デジタルというのは、0や1などの組み合わせで信号や操作をするシステムです。01であれば電気のオン・オフで操作できるので、機械側からすると扱いやすくなります。
コンピュータというのは、そういうものの大きな集まりと考えるとよいと思います。
では、そういうシステムを作るのにどうするかというと、まず、ある程度の電子の集まりを扱える素子を用意します。これが、有名な半導体です。
いくつかの半導体をくっつけると、トランジスタやダイオードという「切り替え」に使われる回路の素子ができます。
それと他の回路、抵抗などを使って、01を入力・出力できる回路を作ります。これをゲートといます。
そのゲートを多数用意してそれらを組み合わせることによってコンピュータができるのです。(現実はもっと複雑ですが、簡単に言うとこんな感じです)
結構、道のりが長いとお気づきになったのではと思いますが、これが普通のコンピュータです。
量子コンピュータというのは、その半導体、トランジスタやダイオード、ゲートなどの「中間管理職」を使わずに、電子などの量子的な性質を直接使ってデジタルのシステムを作ろうというものです。
つまり、流通経路がほぼ直なので、計算がひじょうに早くなるというのが量子コンピュータの仕組みなのです。
実際どうやってつくるの?となりますが、理論的には、電子などの物理的な性質を組み合わせてデジタル的なものを計算に利用する感じです。
現在もいろいろ進展しています。技術的にいろいろ大変なところもありますが、新たなものとして人類に何らかの成果は提供されることと思います。(100%どうこうなるとは言えませんが)