微分・積分と言えば、高校数学で習いますが、文系の方で覚えておられる人は、どれくらいいるでしょうか。
xの2乗を微分すると、2xになる、とか、コサインxを積分すると、サインxになるとか、覚えている方も多いと思います。
しかし、やり方はわかるけれど、「だからなんなんだ」という人も少なくないと思います。まさに、「いつ使うんですか?」という質問です。
まず、簡単に言えば、微分は割り算(変化の割合)で積分は足し算なのです。こう考えれば、普段やっていることなので難しくないと思います。
「だったら、最初からそう言ってくれればいいのに」という声が聞こえてきそうですね。
ただ、概念的に違うのは、微分は割り算でも、「その瞬間、瞬間」の割り算であり、積分は「ひじょうに細かいもの」の足し算ということです。
では、日常的にはどういうことでしょう?車を運転で右折する際、対向車がどれくらいのスピードで走っているか感覚的に分かりますよね。実は、これ、頭の中で「微分」しているのです。
つまり、対向車が単位時間当たりにどれくらい進むかを瞬時に割り算して求めているのです。
積分はどうでしょうか。紙の上に適当な形を描くとします。円でも四角でもない不規則な形です。その面積を求める時、どうしますか?面積の公式などありません。
そこで、5ミリ四方の正方形(25平方ミリメートル)がその形の中にいくつ入るか、やってみることにします。もし、100個入るならば、2500平方ミリメートルが面積になりますよね。
実は、これが積分なのです。もっとも、正式な積分では、もっともっと小さな「正方形」で面積なり体積を求めますが、原理は一緒です。
これさえ分かれば、微分・積分も簡単なことだと思います。