虚数って何?「虚構の数」の現実とは

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ルートはご存じでしょうか。平方根とも言いますが、ある数、Aをある数、Bの二乗で表せるとします。その時BはAの平方根と言います。

例えば、2は4の平方根です。3は9の平方根です。では、3の平方根は何でしょうか?それをルート記号の「√」を使って√3になります。(下の負の数の概念を踏まえれば、正確には±√3が3の平方根です。)

ところで、話が変わりますが、負の数と言えば、ゼロより少ない数として定義されています。納得いかないかもしれませんが、負の数かける負の数は正の数ということもご存じだと思います。

まぁ、掛け算というのは、演算という行為なので、負の数に負の演算をすれば、2重の負の行為ということでせいになると考えていいと思います。(このページが助けになると思います。)

では、少し元に戻って、負の数の平方根を考えてみましょう。例えばー4の平方根はなんでしょうか?平方根は同じ符号でなければならないので、二乗して負の数になる数はありません。みんな正の数になってしまいます。

そこで、考えたのが、二乗して負の数になる記号です。これをi(アルファベットのアイ)で表し、虚数と呼びます。つまり、i かける i はー1です。

われわれの生活にはなかなか現れないものですが、ひじょうに面白い数ということを次回、説明しましょう。

これだけ知れば、「勝利の」微分方程式の概念が分かる!

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よく「勝利の方程式」と言われますが、ある種の条件に対して、そのような対処をすれば、このような結果が出る、という状況のことを言いますね。

スポーツの世界の「方程式」は、複雑で不確定な条件も細かいところであるので、確率的になりますが、簡単なものでは、「千円の予算で1個50円のリンゴを最高でいくつ買えますか?」という問いには、個数をxとして、50x=1000、という方程式を解けばいい形です。

前回、微分・積分に関して、お話ししましたが、微分とは「瞬間、瞬間の変化」を表します。

その変化の条件が分かっていれば、微分方程式というものが作れます。

そして、「微分方程式を解く」というのは、その瞬間、瞬間をつなげていって、全体像を、例えば、時系列にそって、どう変化しているのかを求めることなのです。

有名なところでは、ニュートンの運動方程式です。あれは、簡単で、(力)=(質量)・(加速度)です。

実は、加速度というのは、位置を時間で2回微分したものです。(一回すれば、速度です)

方程式の中に微分があるので、運動方程式は、微分方程式です。解答を得るために、「繋げて」いくのですが、技術的には「積分」をすることによって、刹那、刹那を繋げていくということです。

微分方程式に関しては、物理に関わらず、生物の個体数の増減など、身近なもので、時間的に変化するものなどに応用されています。

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微分・積分、これだけわかれば簡単なこと

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微分・積分と言えば、高校数学で習いますが、文系の方で覚えておられる人は、どれくらいいるでしょうか。

xの2乗を微分すると、2xになる、とか、コサインxを積分すると、サインxになるとか、覚えている方も多いと思います。

しかし、やり方はわかるけれど、「だからなんなんだ」という人も少なくないと思います。まさに、「いつ使うんですか?」という質問です。

まず、簡単に言えば、微分は割り算(変化の割合)で積分は足し算なのです。こう考えれば、普段やっていることなので難しくないと思います。

「だったら、最初からそう言ってくれればいいのに」という声が聞こえてきそうですね。

ただ、概念的に違うのは、微分は割り算でも、「その瞬間、瞬間」の割り算であり、積分は「ひじょうに細かいもの」の足し算ということです。

では、日常的にはどういうことでしょう?車を運転で右折する際、対向車がどれくらいのスピードで走っているか感覚的に分かりますよね。実は、これ、頭の中で「微分」しているのです。

つまり、対向車が単位時間当たりにどれくらい進むかを瞬時に割り算して求めているのです。

積分はどうでしょうか。紙の上に適当な形を描くとします。円でも四角でもない不規則な形です。その面積を求める時、どうしますか?面積の公式などありません。

そこで、5ミリ四方の正方形(25平方ミリメートル)がその形の中にいくつ入るか、やってみることにします。もし、100個入るならば、2500平方ミリメートルが面積になりますよね。

実は、これが積分なのです。もっとも、正式な積分では、もっともっと小さな「正方形」で面積なり体積を求めますが、原理は一緒です。

これさえ分かれば、微分・積分も簡単なことだと思います。

本当は、数式だけでは何も表現できない、この世界

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ニュートンが発見した運動の法則は、力、質量と加速度の関係によって、あらゆる運動を説明できます。

また、運動を一般化することにも貢献しています。例えば、地球の引力でリンゴが落ちるという運動と、地球が太陽に引っ張られながら回っているというのは同じ法則で説明できます。

このように、物体同士が引き合うことを重力と言いますが、もっと一般化してみましょう。

二つのほぼ同じ質量を持った、球体があるとします。もちろん、2体は重力によって引き合います。

太陽と地球のように、互いに回転して釣り合っているとして、2物体の運動は、1物体の運動に書き直すことができます。

つまり、二つの物体は、その「中間の点」の運動とみなすことができるのです。この状態における方程式の解は、数式の形で書き表せます。

では、もう一体、同じくらいの重さの物体を加えてみましょう。3つの物体が引き合う状態を、頭に思い浮かべられると思います。

この問題も簡単に解けるとお思いでしょうが、実は、簡単な数式で書き表せないのです。これは、結構前に数学者によって証明されました。

世の中には、3体以上かかわっている運動は、山ほどあります。もちろん、コンピュータを使って、数値として全体の運動を表現できますが、数式として書き表せるのは、実は、ほんの一部の状態なのです。

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サイン、コサイン、いつ使うん?(笑)これだけわかれば、いつ使うか理解できます

サイン・コサイン
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三角比といえば、サイン、コサイン、タンジェントですね。直角三角形を目の前にして、高校生の時、「サインは、どの辺と、どの辺の比だったけ?」なんてやってましたね。

「サイン、コサイン、いつ使うん」って言ってる人もいましたが、本当にいつ使うのでしょうか?

一般の人が日常的に使う事は少ないかもしれませんが、知っていると自慢できるようなのもあります。

例えば、目の前にある建物から自分までの距離を測ります。歩幅などを使って近似しても良いでしょう。

それから、分度器、ストロー、糸、重りで作るような簡単な角度測定器で、地面から建物のてっぺんまでの角度を見積もります。

そうすると、タンジェント(tan)を使って、建物の高さが、求められます。つまり、「高さ=距離・tan(角度)」という感じで計算できます。

直接、測れないような高いものの高さを見積もるには、この方法を使うのがいいでしょう。一般的に、角度と距離の関係を定式化したのが三角比やそれに関連する定理(余弦定理や正弦定理など)なのです。

また、サインやコサインは、角度を増やしていっても、元に戻るという性質があります。つまり、繰り返すという性質です。

身の回りで言えば、波、音波、電波といったものでしょう。こういったものを、科学・工学的に解析するのにサインやコサインが使われます。

波だけではなく、振り子やバネの運動も、繰り返し運動なので、同様にサインとコサインが使われいます。

また、数学的にも便利な点が多数あります。特にサインとコサインは、微分・積分で互いに相補的な関係であることから、数学的な操作などで扱いやすいというのもあります。

さらに、サインやコサインのような波の形は、足し算も簡単なのです。つまり、その場その場の波の高さを足し合わせるだけです。これを重ね合わせの原理というのですが、これを利用することによって、あらゆる形の波をサインやコサインの足し算で近似することもできるのです。

他にも、光の現象や量子力学にも、三角関数は使われているのです。量子力学なんて関係ない、と思われるかもしれないですが、いわゆる、デジタルデバイスを作った、そもそもの理論に当たります。(みなさん、使っているでしょう)

もちろん、他にもいろいろと使われている三角比・三角関数です。ここまで読めば、「いつ」使われるかおわかりでしょう。

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